自動車セキュリティ(Evil Valet)
概要
現代の自動車は車載コンピュータ(ヘッドユニットなど)を搭載しており、ソフトウェアと同様にセキュリティの対象となります。記事「Honda Civics and the Evil Valet」は、2021年から続く Honda Civic 車載ヘッドユニットの逆工学プロジェクトの進捗報告で、物理的アクセスによるコード実行 の脆弱性を明らかにしました。
主要な発見:USBファームウェア更新の脆弱性
- Honda が 公開されている AOSP 検証キー を保持していた
- そのため、適切に署名された USB ドライブを使えば、物理的アクセスのみで ヘッドユニットに任意コードを実行できる
- ファームウェア更新プロセスの 署名・検証メカニズムの不備 が根本原因
攻撃シナリオ「Evil Valet」
- ホテルのバレット(駐車係)のように、物理的アクセスを持つ第三者 が車の USB ポートから悪意あるアップデートをインストールするシナリオ
- リサーチャー Eric McDonald による研究
開発されたツール(研究目的)
- ota-builder — 署名付きアップデートファイルの作成を簡素化
- apk-rebuilder — Honda のアップデートファイルを逆工学可能な形式に変換
セキュリティ上の教訓
- ファームウェア更新には 堅牢な署名検証 が不可欠(公開済みキーに依存しない)
- 物理アクセスを前提とした脅威モデルの重要性(Webアプリケーションセキュリティ の「入力を信頼しない」「Secure by Default」と通底)
- メーカーは検証メカニズムを強化する必要がある
関連ページ
参考資料
- Honda Civics and the Evil Valet(juniperspring.org)